ヒプノセラピーの歴史

催眠は英語でヒプノーシス(hypnosis)といいます。
これはギリシャ語で「眠り」という意味を持つ語から、イギリス人のDr. James Bride (ジェームス ブレイド氏)により19世紀に創られた言葉です。催眠療法の歴史は古く、約三千年前から治療や宗教的な儀式に用いられたと伝えられており、紀元前1550年頃に書かれたとされるエジプトの医学文献、エベルス パピルス(紀元前3400年頃に遡る以前の文章を書き写した写本の可能性あり)に最古の記録があるとされています。
この催眠療法はオリジナルは古代インドといわれ、同じように古代エジプトや古代ギリシャでも それぞれの場所にあった「眠りの寺院」で僧侶が信者を眠りに誘導し病気を治療する暗示を行っていたようです。そのときに僧侶が用いた手順は現在私たちが催眠誘導として使っているものと良く似ています。その百年後にはローマに伝わり、ローマ帝国内で継承されていったようです。
何時の時代も 祈祷師、シャーマン、薬剤師たちが存在していました。神との交信を目的として行った瞑想はトランスという催眠状態を活用しており、修行僧が催眠による痛みをコントロールすることに利用するなど催眠は精神世界と結びつく形で利用されてきました。
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近代催眠療法の歴史としては18世紀末ウィーンの開業医メスメルが スイスの医師兼神秘思想家パラケススの思想、「大宇宙と小宇宙」を発展させた形の「動物磁気説」を考案し治療を行ったのが始まりとされています。
これは生物には+とーの磁気があり、この2つの間を流れる液体が滞ることで病気が発生するので その磁力を人為的に変化させることで健康を回復することが出来るというものです。メスメルが患者に触ると患者は痙攣を起こし、周囲の人間にもそれが伝わって失神を起こし目が覚めると病気が治っていたといわれています。しかし実際には彼にカリスマ性があり施術的には暗示によるものだと考えられています。19世紀中期、ヒプノーシスの名付け親でもあるイギリスの医師、ブレイドは1843年に神経生理学から説明を試み「神経催眠学」を書き、催眠は言語暗示によって引き起こされる、つまり催眠中の意識状態は眠りとは全く違ったもので 催眠中に起こっているすべてのことに気が付いており、決して自己コントロールを失うことは無いことを研究から導き出しました。
ブレイドの個人的な友人でもあるエスデ-ルはインド、カルカッタにあった東インド会社に派遣された際に 催眠を外科手術に応用したことにより、死亡率が5%以下に低下しました。当時では学期的な功績で その後技術に磨きをかけて帰国し学会で発表しましたが、インドとイギリスの文化の違いにより残念ながら功績は認められませんでした。19世紀後半にはいるとフランスのリュボーとベルネームらのナンシー学派とシャコーを中心としたサルペトリエール学派による催眠論争が起こります。1889年にパリで開かれた国際会議でナンシー学派の正しいことが証明され、催眠は心理的な現象とみなされるようになりました。心理学者のフロイトが催眠に興味を持ち、研究を始めましたが それも長続きせず 心理分析を選択しました。それでもフロイトの自由連想テクニックは名前を変えた催眠と意見を持つ専門家は多いといわれています。

20世紀にはフランスの薬剤師エミール クーエが自己暗示の効用を発見し、毎日あらゆる意味で私は向上している、といった目覚めているときの暗示「自己暗示」が催眠のすべてである、と唱えました。その一例として「この痛みは消える、消える」といったように自己暗示による催眠を使った無痛状態のメカニズムも研究し、今まで誤解を受けやすかった催眠が心理療法の1つとして認められていきました。

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その後、イギリス人ミルトン エリクソンの功績により催眠が社会的に受けいられました。彼は、催眠に不可欠なトランス(変性意識状態)は私たちの日常ですでに起こっていると説明し、催眠療法の可能性を一挙に拡げました。
彼の不思議な話術ともいえる治療は日常会話のような自然さで行うもので、会話の中身は暗示による物語で進められ、相手の真意を非言語的な反応から読み取り そして彼の質問によるコミュニケーションで真意に基ずいた解決に向けてクライアントを導いていくといった神業的なものでした。
エリクソンの登場により催眠療法は新たな可能性を開きました。

その後50年間は催眠の歴史にこれといった進歩はありませんが、第一次世界大戦中と第二次世界大戦後に催眠治療で多数の戦争神経症患者が短期間のうちに治療されたことから催眠の地位は向上し、世間に認められるようになりました。

日本でも有名になった精神科医ブライアン ワイス博士は20数年前に、キャサリンというクライアントとの退行催眠療法により出産以前に遡った記憶(前世記憶)を偶然に発見し、前世療法を生み出しました。出産以前の記憶、前世の記憶を思い出すことにより現在抱えている病気が治ったりと治療に役立つともされ、、多くのケースで施行されて現在に至っています。
叉、後にも何人かのクライアントとのセッションにより未来世療法も生み出しています。

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ヒプノセラピー(催眠療法)って??催眠状態は?? 効果は??

さて、ヒプノセラピー(催眠療法)の歴史に続いて、
ヒプノセラピー(催眠療法)とははてなマーク

最新の心理療法の1つで人間の催眠状態を利用したセラピーで、催眠誘導という手段を使い、心と体を深いリラックス状態に導き、普段閉じている潜在意識の扉を開け、潜在意識の中に注意を向けていく心理療法です。つまり通常はアクセスできない潜在意識の中にある膨大な記憶の中から必要な記憶にアクセスし、問題解決や自己成長につなげる心理療法なのです。
セラピストはあなたの潜在意識の中のどのような記憶があり、それがそのように作用しているのかをあなた自身が認識していくためのお手伝いをします。そしてさまざまな心理療法の手段で問題(悩み)の原因となっていることの改善を図り、解消したり軽減させたりしていきます。その結果、潜在意識からのメッセージによって多くの気付きと癒しを得て、新たな視点で現在のあなた自身を振り返り本来の力や自信を取り戻すことが出来ます。
また、本当にやりたいことや、本当に自分が進みたい道が何かを探り、それを顕在意識に納得させることで自分自身の力で問題(悩み)を手放したり、本来の道に足を踏み出したりすることが出来るようになります。

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催眠状態とは はてなマーク

人間の意識は顕在意識と潜在意識に分かれているといわれています。
顕在意識とは私たちが通常自覚できる意識、目に見えたり現実的に認識でき感じ取ることの出来る意識のことです。潜在意識とは自覚できない意識、目に見えない内側にあるもので無意識でもあります。思わず…….してしまった、気がつくと……..していた、どういうわけか…….と感じたといったことは潜在意識化からくるものといえます。
催眠状態とはこの顕在意識と潜在意識の両方がリンクした状態になります。顕在意識は催眠状態に入ったからといって全く働かなくなるわけではありません。よって、催眠状態でも意識を失ってしまったり、やりたくないことをやらされたり、言いたくないことを言わされるのではないか、といった心配は全くありません。
例えば、トイレに行きたくなれば行くこともできますし、携帯電話が鳴ったときにスイッチを切ることも出来ますし、鼻をかんだり涙を拭いたりすることも出来ます。また、セラピーの中でセラピストの声もはっきり聞こえますし疑問や気になることがあれば質問することも出来ます。
催眠状態のことを心理学ではトランス状態と呼びますが、これは何かに没頭したり集中したりして周囲のことが気にならなくなるような状態のことで、誰でも日常で経験していることです。この状態は心理的にここの野緊張がほぐれ不必要な抵抗がなくなり、普段よりも自分の内面に意識を集中することが出来ます。そして潜在意識の奥底に押し込めていた記憶や感情を思い出しやすくなります。
また、肯定的な暗示を受け入れやすい状態にもなります。ですから、セラピストの適切な催眠誘導により、潜在意識の中から 今現在のあなたに最も必要で有効な記憶が思い出され、浮かび上がってくるのです。また、リラクゼーション効果もありますので交感神経と副交感神経のバランスが整い、自律神経系の調整機能や自己免疫機能を正常化する作用があるといわれています。

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催眠療法(ヒプノセラピー)の効果は はてなマーク

トラウマ解消、ネガティブな思考や習慣の改善、人間関係の悩みの改善、モチベーションの向上、自信回復、ストレスや身体の痛みの軽減、集中力向上、ダイエット、自己探求と自己成長、新しい発想、コミュニケーション能力、イメージトレーニングなど。

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